自分は同じように活動しているのに、なかなか目に見える結果が出ないと嫌になりませんか?
特に業界の先輩や大御所の方たちを見習って、追いつき追い越すくらいのつもりで頑張って勉強して、足繁く講座にも通って。
だけど通えば通うほど、その先輩や先人たちとの距離はドンドンと離れていくような気がして。。。なぜならその方たちも、尋常ではない努力と研鑽を積み重ねているから。
差は広がりこそすれ、縮むというのは夢のまた夢、、、
そして、目の前に立ちはだかる「なかなか目に見える結果がでない」という壁に嫌になることってありますよね。
それって、あなたの実力云々の前に先行者利益のせいかもしれませんよ。
目次
先行者利益ってなに?
先行者利益とは…
「先発優位」とも呼ばれ、新たな市場にいち早く参入したり、新製品をいち早く導入したりすることにより得られるメリット(利得)をいいます。具体的には、時間面で競合他社に先じることによって、顧客をいち早く獲得して「参入障壁」を築けたり、価格競争をせずに比較的高い価格で販売できたり、また今後の規格面や技術面などで主導権を握れたりします。
−iFinanceより
ということ。
平たく言うと、一番乗りしたから他よりも注目を浴び、顧客を広く取ることも、業界の当たり前をつくったりすることも可能で自分たちにとって有利に物事を運べる枠組みづくりを行うことができる、というもの。
もちろんリスクもあります。先に例を示すものがないから。
後発のほうが様子を伺えるので、うまく行ったことは真似て、うまく行っていないことは真似しないという形でリスクを低くとることもできます。
僕もこの先行者利益を受けているところもありますし、先人のようにやってもうまくいかないことも存在しています。僕が保持している資格を例にしてお話していきます。
例えばATC
以前はATCと言えば「アメリカのスポーツ界で資格をとってくるなんて凄い!」と言う感じで注目をされていましたので、仕事にもなりやすかったです。今でもそういった形で声をかけて頂くことはあるのですが、それもある一定以上の年齢に差し掛かっているから、ということもあるように思いますし、過去の実績や年数も大きいでしょう。
しかし今の時代、ATCも数が増えてきましたし、アメリカに限らず日本を含む世界各国から優秀なトレーナーやセラピストの存在が明らかになってきたので、ATCがATCという形でカバーできる領域というものは非常に限定的ですので、それだけで仕事になるかといわれたら、まったくもってならない。
ある日本の大学でATCの先駆けとして後進の指導を行っていた方は「昔はATCを紹介してくれ、と言われたら誰にしようかと選択肢がたくさんあったけれど、最近は『ATCじゃなきゃだめですか?いまは日本の学生の方が優秀なのがいますが、、、』と答えているよ」とおっしゃっていました。
質の担保という点でも今と昔では違う、ということが言われていますので、昔のようにATCというだけで注目される、実力があるという時代はとっくに過ぎ去っています。
(常々僕は『資格はお金と時間をかけたら誰にだって取れるものだから資格で判断しないように』といっています。でもね!!!ATCって捨てたものではありませんので!!!!!ということは強く主張しておきます)
ロルフィング®も一緒
またロルフィング®についても同様です。僕が帰国当時は今はすっかり消え去った、どこもかしこも「筋膜」ブームでした。だからそれもあいまって、ロルフィングの注目度はあがっていて興味を持ってくれる人が少なからずいました。
ロルフィングの場合は、多くのロルファーは自発的な発信を行っていないのでその存在が一部の人以外に認知されていない所も大きいです。だから全体的にみたらブルーオーシャンでしかないのですが、それでも他の代替療法やボディーワークなど選択肢が多くあるなかで、「ロルフィングやってます」というだけでは認知すらされない時代になっています。
僕は現在有資格者になって6年目になりますが、そのあたりがギリギリの世代でしょうね。ロルフィングをやっていますといってそれなりに仕事にできたのは。
巷のヨガやピラティスブームなどもあいまって、そういった界隈からお仕事を中心的に担っていらっしゃる方々は6年目の自分よりも少し経験がある8年から10年前後の活動歴をお持ちの方々です。
これが先述した「一部の界隈では」の部分。
繰り返しになりますが、先人たちは切り開いてきた他の人達にはわからない苦労や努力があります。それは忘れてはいけません。そのお陰でわたしたちが現在の活動ができているので。
ただし、同じことをやっていてももう物珍しさも、新鮮さもないので自分から動かないと仕事はないよ、というのが今の現状です。
(とりあえず、最近のロルファーは1万円とかでセッションするの本当に辞めないとロルフィング業界は衰退しますよ。個々人がもっと真剣に受け止めないと)
厄介な業界の慣習という不文律
先の道を見せてくれる存在がいるということは、あとの道を進む者にとっては大変ありがたいものです。
しかし、時にそれが不文律として「当たり前」をつくりだし、結果的に業界を衰退させるということもあります。
例えば、治療院における「分院を持ってこそ一人前」というのもそうです。
この時代にそれを大きな声で伝えているのはどうかな、と思います。
今の時代、分院を持つことはリスクでしかありません。
重なるオフィス賃料、人件費、そしてリスク管理における諸経費。膨大なランニングコストです。
それを伝えている先人たちも悪気はないのだと思います。自分たちはやってきたし、やれているから。
ただ、時代が違います。
今と昔は違うから
当時は、保険の請求もかなりゆるく今よりも多く保険部位の請求ができていましたし、チェック機能も今ほど厳しくなかったようですから不正請求も横行していたといいます。もちろん、そういった悪いことをしている人は業界の一部の人だったとはいえ、「1年目に外車にのり、3年目にはビルが立つ」なんて言われていたそうですから相当儲かる時代だったのでしょう。
しかしいまは、保険治療から自費に移行する治療院も増えています。
結果うまくやれるところは少ないです。
分院を出しても結局畳んで、ひとつの院だけに戻った所も数知れず。
それもそのはず、教えられてきていることは、保険診療をどうするかだけですから当然の結果。保険を使える資格というのは、最低限の日常生活を行えるだけの活動ができるよう、QOLが著しく損なわれることを避けるサポートのために国民から預かったお金を使い賄っているのですから。
しかし、自費診療となると単にマイナスから0に戻す作業というわけには行きません。本来は0から+にもっていくのが自費診療。
でもその届け方を保険中心できている方は知らない。
さらに昔と違うこと
前述もしていますが、元々代替医療の宝庫であり、手先が器用で勤勉な日本人ですから優秀な方が多いのです。さらにここ数年で身体にかかわる仕事を取り巻く環境は大きくかわり、本当に多くの選択肢がうまれました。
これは社会全体としては素晴らしいことです。
同時に選択肢が多いということで、提供する側からしたら「選ばれる努力」が必要という時代になりました。単に「駅前で立地が良いから」というだけの理由で人が集まってくれる時代ではないのです。
例として治療院業界で言われる「分院を出して初めて一人前」という事を例にしてお話しましたがこういったことって他の業界にも当たり前に存在しています。
ただ、分院を出してはだめというわけではないのです。
職人気質で自分の腕だけで叩き上げた人が、自分の院の業績が伸びてきたからという理由で、分院を同じノリでだすと間違いなく失敗します。
そうではなくて、はじめから経営者視点で分院をだすことありきで経営しているのであれば事情は変わってきます。
(このあたりの職人or経営者ということに関しては4月30日まででしたらこちらのPDFをダウンロードして頂ければ書いてあります)
ビジネスの基本は真似ること
ビジネスの基本は真似ることです。
上手に行っているものは真似をし、そうでないものは真似をしない。
シンプルです。
しかし、同時に同じことだけをやっていても、あなたが選ばれることはありません。
選ばれるのは先に始めた人たちです。
そのことを認識しながら日々の活動をしていくと本当の意味で、自分だから提供できるものがわかってくるようになるでしょう。
個人事業主としてもう一歩先に進みたいあなたへ
本気で自分を仕事にしていきたいあなたはこちらをご覧ください。
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それではまた
森部高史