妻がガンになりまして:その5「卒乳問題」

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森部高史

自分軸ライフクリエーター。株式会社Pono Life代表取締役。Kukua Body主宰。アメリカ在住時でATCとしてトップレベルアスリートのケアにあたる。数少ないロルフィング®の資格を持ち、クライアントの身体と心のバランスを整え人生に寄り添い、「先生」と呼ばれる治療家やセラピストを指導する立場にもある。その人柄と結果を導くセッションと講座には全国から参加する人が後を絶たない。

*妻に乳がんがあることがわかり、そこで体と心を繋げる専門家として仕事をしていること、そして夫としての立場から乳がんについて思うこと、知っていてほしいことを書き綴っています。

なお、ブログ本文中では「ガン」のことを「ぷるっぽん」と記述しています。「がん」という響きはあまり心地よくないので。

なぜ「ぷるっぽん」なのかはこちらをどうぞ。

Facebookのページには記載したのですが、妻の乳がんに関し、多くのご心配と励ましを頂きありがとうございます。妻と話をしている中で、身体と心の繋がりを大切に伝える...

その4はこちらから。

*妻に乳がんがあることがわかり、そこで体と心を繋げる専門家として仕事をしていること、そして夫としての立場から乳がんについて思うこと、知っていてほしいことを書...

妻にぷるっぽんがあるということで、最も大きかったショックと言えば

まず第一にその事実そのもの。やっぱり不安でした。どうしていいんだろう、ということがぐるぐる頭をまわります。

そして次が、卒乳に関して。

 

娘は1歳半、特におっぱいが必要という年齢ではないし、周りを見ても卒乳をしている同じ月齢の子たちは多い。でもこれは大切な母子のスキンシップなので、僕達夫婦としては無理やりやめさせる必要があるものではないと考えていました。

その時がきたら、自然と自分からはなれていくだろう、と。

妻が仕事などで遅くに帰る時は僕が一人で寝かしつけていたので、おっぱいがなければ寝ない、というわけではありませんでした。それでも妻がいるとおっぱいなしでは寝ない、そんな感じで父親としてはちょっと寂しかったりもするわけです。

俺の時はさっさと寝るくせに!みたいな 笑

そして、妻がいることがわかっている時は、僕がどんなに頑張っても寝ません。

「かーちゃんがいいーーーー(しゃべれないけど)」の大絶叫がはじまり、

「俺ってなに、、、」と凹むことも多くあります。

 

とにかく、まだ娘は卒乳する気も全くなかったわけですが、、、

ぷるっぽんがいることがわかり、先生からも「女性ホルモン依存型」のものではないけれど、治療が始まる前に辞めようか、というお話をされました。

その時の心境については妻がこう綴っています。

ぷるっぽんがわかった時、一番心に引っかかったのは、抗がん剤の怖さ。  そして2番目は、突然来た「卒乳」でした。  &#…

男性である僕が思うよりもずっと強い繋がりが母子にはあるのだと思います。「わかるよ」って言えないくらいの。

 

だから、ぷるっぽんが同居していることがわかった夜、夫婦で大泣きしました。

そしてそれを見てなく娘。

眠いし、おっぱい欲しい、でももらえなくて更に泣く娘。

あげられないことが申し訳なくて、苦しくて更に泣く妻。

 

妻の苦しさを感じるから、そんなに娘よ泣かないでくれ、と自分の無力さを痛感して泣く自分。

 

親子でどれだけの涙をながすんだ、と言うくらい泣きました。

今思い出しても、胸が苦しいです。

(でもここでこれだけ大泣きしていたことが後々においてはとてもよかったのですが、それについては次回にでも)

 

結論として、投薬治療がはじまるまでの1週間はおっぱいを続行、妻が娘に話をしながら、「もうすぐバイバイだよ」と言って伝えていくことを選択しました。

妻にとっても大きなチャレンジですが、娘にとっても大きなチャレンジ。

 

投薬治療が始まってから、最初の投薬の時は2泊3日の入院。実家にも助けてもらいました。

妻の帰宅してからは、妻の体調も安定しないですし、薬の影響が大きいのでおっぱいはもうあげられません。

3日ぶりのお母さんに娘はべったり、ニコニコです。

 

いつも通り、僕がお風呂に入れて、ご飯を食べて、さぁ寝るぞという時に僕達がとった作戦は、いつも布団に入れる時間に、抱っこ紐にいれて僕が夜のお散歩にでること。

そうすることで、妻も一人の時間がとれるし、娘も抱っこ紐の中で安心して眠ることができるから。

 

降ろす時に泣いてしまっては元も子もないので、ちょっとやそっとでは起きないくらい深い深い眠りにつくまでのお散歩。大体毎日1時間から1時間半くらい。

流石に体力も力もある僕ですが、10数キロを抱っこ紐を使っているとはいえ、その時間あるき続けるのはそれなりにしんどいです。

でもしょうがない。それくらいしか男にはできません。

 

この作戦が功を奏し、寝かしつけに苦労することはまずありませんでした。時々タイミングがずれて大泣きしばらくする、ということもありましたがこれは通常とかわりありません、2−30分歩いていたら疲れて寝ます。

授乳中は、夜中も2−3時間起きる習性がついているので、寝る部屋も妻とは別にして、僕と娘だけで寝ていました。

泣いたら、トントンとお腹を叩いて、ダメなら抱っこして。

生まれたての頃を思い出します。違うのは体重がその頃の3−4倍になっているということですね。

 

でもね、本当に男には炊事洗濯とそれくらいしかできることがないんです。

抗がん剤はかなりの劇薬であることは間違いありません。

投薬後最初の2日はトイレにいったら2回流してください、といわれるくらいです。それくらい強いものが体内にあるということは、身体にとっては緊急事態。

だから体力がとっても削られます。精神的にも不安があるから疲れも倍増です。

なのでここはお父ちゃん、男をみせましょうね。

お仕事もあるだろうけれど、早く帰ってきて、食事、お風呂、寝かしつけまで頑張りましょう。

こんな状況なのに家に帰らせてくれないなんていう会社は、早々に見限りましょう。あなたにはもっとやるべきことがあります。

 

とはいえ、これ、とーちゃんにもそれなりにきついです。覚悟が必要です。頑張りましょう。

 

「授乳中は乳ガンにはならない」という噂が妊婦・経産婦の方々の間ではあるそうですが、本当にそうなのでしょうか。

妻は、毎食授乳をしていたというわけではない段階でしたが、基本的に毎晩授乳をしていました、それでもなりました。

だから、もしかしたらもっと授乳真っ最中の時期にこういうことが生まれるかもしれません。

うちはいつ卒乳しても良い段階だったから、この程度ですみましたがまだまだ授乳真っ最中という時は、夜中のミルクなどもすぐに作れるように準備しておく必要もあるでしょうね。

 

かくして、チャレンジはそれなりに順調(天候にも恵まれていたので)。10日ほど経った夜は天気が悪かったので、はじめて散歩に出ず妻も一緒に寝かしつけをしました。

娘がぐっすり寝付くまで1時間半ほどの時間がかかりましたが、それでもおっぱいを求めることはなく、眠りについてくれました。

一山こえた瞬間です。

こういうことに正解ってないと思います。

それぞれの家庭に、それぞれのやり方があり

女性には女性の/妻には妻の

男性には男性の/夫には夫の

そして子供には子供の事情があります。

 

無理をし続けるのは良くないけれど、ちょっとみんなが頑張らなければいけないこともあります。

そんな時をコミュニケーションとりながら乗り越えていけるから家族って強くなれるのかな、って思います。

みんなチャレンジ。

みんなでチャレンジ。

今宵もきっと僕は近所を抱っこで歩いています。


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それではまた

森部高史


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