2018年3月6日から3月8日までの四日間トミートレインの著者トーマスマイヤースのセミナーにアシスタントとして参加をしていました。
その時の様子はこちら
https://kukunabody.com/anatomy-train-workshop-thomasmyers/
前半の二日間は呼吸の増幅というテーマについて、女性の骨盤ライフサイクルにおける変化というトピック。全国各地から治療家セラピストトレーナーインストラクターといった様々な業界の人が綴った四日間でした。
その中で自分はロルファーとして体に対してアプローチをしていくときに、皆さんの疑問を解決するアシスタントとして参加させていただいていました。
その四日間での内容はもちろん素晴らしいものでありました。
僕自身が昔ロルフィングの学校に通っていた時に学んだことを再確認したり、すでに知っていることを違う角度から見せてもらったり、新しいことを教えてもらえたりと言う時間。
それ以外にも講義とは、異なる場でトムが残してくれた言葉があります。
それは同じロルファーとしてどうしても聞いておきたかったこと。
目次
創始者である アイダロルフ博士との出会い
そこから何を学んだのか
何を大切にしているのか
最後の夜の食事と共に色々な話をしてもらいました.
また今や筋膜といえばトムのアナトミートレインと言うほどにまでなりましたが、それを思いついたきっかけはなんだったのか、どのようにしていまあるアナトミートレインに発達して行ったのか、思いついた時にはこれほど大きくなることを想像していたのか。
トムはそれらの質問に対してとても丁寧にそして時にユーモアを交えてお話をしてくれました。
詳しい話をすることができませんが、当たり前の話ですがその時々に局面する困難というものもあったようです。
何よりもトムと話をしていて感じたのはアイダ博士に対する愛情そして敬意
またこれから先の世の中をどのようにして良くしていきたいかという思い
ロルフィングやストラクチュアルインテグレーションと言われる手技手法 の未来
アイダから引き継いだものをどのようにして次の世代に言って渡して行くのか。
そんなことを最前線に立っておこなってくれているトム。
創始者と時間をともにできる幸運
どのような分野でも送信に出会えている人はとても幸運な人だと思います
もちろん流れを作り出す最初の段階なので大きな苦労もあると思います
しかしその創始者と共に時間を過ごすことができること
その創始者の考えに直接触れることができること
これには大きな意味を持ちます
アイダロルフ博士はすでにお亡くなりになられているので、僕は彼女とお話をすることが当然できません。
アイダロルフ博士を直接知る人たちは「厳しい人だったよ」と口を揃えて言うけれども、その顔はとても優しい笑顔で彼女との思い出を語ってくれます。
直接アイダと時間を共にすることができた第1世代の人達と僕はまだ接することができる。
これもまた大変な幸運と言えると思います
ボディーワークの未来
ボディワークという文化またロルフィングやストラクチュアルインテグレーションという分野は、なかなか日本には根付いているとは言い難いです
そしてこれから先もどれくらいで着くのかは未知数です
その理由のひとつは、あまりにもこの仕事で身を立てている人が少ないということ。
これはこの業界に携わる個々人が真剣に向き合わなければいけません。
なぜなら、それはこの灯火を消してしまうことになるから。
そもそもこの分野に携わっている人たちが専門家としての地位を確立する前に生計を立てられていない人が多いという現実。
それは社会が悪いわけでも、ボディーワークが悪いわけでもありません。
それを提供している人が、ニーズに答えられていない、ただそれだけなのです。
ニーズに答えられない未来
どんなに良いものであっても社会に必要とされる形で、提供できなければそれを継続していくことはできません。
この分野で売上を建て収益をあげ生活を支えていくということは出来るはずなのです
しかしそれができていないということは、社会のニーズに応えられていないという証明でもあります
収入を得ることのできない仕事は続けていくことができません
それでは後に続くものも途絶えてしまいます
色々な形の働き方があります。ですからこの働き方がベストで他の物が悪いというつもりは毛頭ありません。
しかしながら本当に素晴らしいものを継続していこうと思うのであれば、しっかりと社会に必要とされるだけの価値を提供していかなければなりません。
またその価値の何かとして、しっかりとした収入に転換していかなければ存続して行くことができないのです。
それは単に自分自身の生活ということだけではなくアイダロルフ博士から引き継いだものを途絶えさせてしまうことにもなります。
それだけは避けなければいけません。
自分ひとりの問題ではない
自分一人のことではなく今まで繋がってきた道筋そしてこれからつなげていける未来
僕はそれを途絶えさせたくありません
だからこそセラピストでありながらお金の話をオープンにしています
どのようにして自分たちが培ってきた技術や能力を提供していくのか
それは専門的な知識や技術と同じかそれ以上に大切なものなのです
自分一人だけが良ければいいという時代ではありません。
これから先この道を共に歩いて行きたいという後進に道を作り続けること。
今行っていることが、関わっている世界が素晴らしいものであると自分自身が思っているのであればあるほどそれは行わなければならないこと。
そうすることでその先でセッションや哲学に触れるクライアントの皆さんまたその家族友人という方々にも大きな助けとなることができるのです
僕たちはその道を閉ざしてはならないし、未来を照らす光を消してはなりません
だから真剣に仕事に向き合うのです
トムがアイダから引き継いだもの、受け取ったもの
僕はアイダが残してくれたものを、学び実践していくことを選びました。
つまりそれは、引き継ぎいできた先人たちの思いも受け取っていることになります。
それをアイダとは異なる国で生まれ育った僕が、これから先の人たちに手渡していく
その繰り返しです。
そのためにやれることはたくさんあります
やらなければならないこともたくさんあります。
周りからの批判や中傷
正直な話個人事業主の頃からもありましたが、同じ業界から 批判を受けることもあります。
自分と違う事を行っている人を受け入れられない人も残念ながら存在します。
自分が一番、自分の行っていることが一番なんだと主張しなければ気が済まない人もいます。
ただ、それは一定の人数に届き始めたら仕方のないことでもあります。
正義の反対側は悪ではなく、それもまた反対側からみた正義だから。
そういったことに嫌気がさすこともありますが、トムと話をすることでわかったこと、またご一緒させていただいた先輩達との会話の中でわかったことがあります。
それは自分の行っていることは、これから先必要とされるとても大切なことだということ。
必要とされている人たちの方を向いて、仕事をおこなっていく
自分自身のためではなく、これから先の未来のセラピスト、そしてその先にいるクライアントその家族のために
灯火を消さないために
この道筋をさらにつなげていくために
どのような分野においても創始者がいて、それを伝承し受け取った人がいる
それをつなげてきてくれたからこその今があるわけです
自分でそれを止めてはいけません
次の世代に手渡していくこと
僕はロルファーとして自分の提供しているものがどのようにして社会に貢献できるのか
それをこれからもしっかりと伝え続け、それと同時に僕だからできる、この素晴らしい財産をより一層後世に残していくためにできることをやっていこうと思います
未来に繋げる
時に色々な風にさらされることで気持ちが折れそうになることもないわけではありません
しかしそんなものはこれから先の未来に手渡して行けることを考えたら大したことではありません
トムもそう言った風に負けることなく歩み続けたことで、アナトミートレインという大きな財産をこの世に残してくれました
僕がトムと同じことができるわけではありません。
ですが異なる形で多くの人たちに貢献できる術を僕は知っています
自分が貢献できるパートでこれからもその道をつないでいくこと、それをここにお約束します。
この四日間で一番大きな贈り物を受け取ったのは、どの参加者の皆様よりも僕だったのかもしれません。
ありがとうございました
それではまた
森部高史