ベースボール・マガジン社が発行しているコーチング・クリニック 2018年10月号(2018/08/30時点最新号)において特集された【「”筋膜”に迫る!」筋膜って何?アプローチの手法とは?】において、インタビューを受けたものが記事になりました。
3部構成となっているこの特集の一番最初のパートで概論に当たる部分を担当。
Part1:筋膜の滑走性を取り戻し正しい動きを覚える
Part2:実例から見る筋膜のトラブルと対処法
Part3:引っ張り上げることで筋膜にアプローチをする
という3部構成で、僕が担当したのはPart1:筋膜の滑走性を取り戻し正しい動きを覚える。Part2もPart3も非常に面白く、それぞれの立場から見ている筋膜の捉え方がうかがえます。
筋膜とは何なのか
この特集は以下の言葉で始まります。
”筋膜”という言葉を耳にするようになって久しいが、そもそも筋膜とはどのようなもので、なぜ筋膜にアプローチすることが効果的とされているのだろうか。ATCでありロルファーでもある森部高史氏と一緒にひもといていく。
そう、筋膜って何?
これがテーマ。
わかっているようでわからないもの。
実は筋膜に対してアプローチしているとは言ってもそれをきちんと説明出来る人はいません。
「何言ってるんだ!筋膜というのはこういうものだ!!!」と断言する人も同時に僕は信用していません。
なぜなら、International Fascial Reserach Congress(国際筋膜学会とでもいいましょうか)が初めて開かれたのは2007年。たったの11年前。
そして2−3年おきに開催されているので2018年にようやく5回目が開催されました。
つまり、世界中の研究者があつまってその時にわかったことを発表する場がたったの11年前でまだ5回しか開催されていない、それほど未知の領域ということ。
だから「いまはこういう事が言われているよ」という程度のことでしかなく、極端な話明日全てがひっくり返る可能性だってある。
そんな魅惑的な物質であり、体内に存在する結合組織、それが筋膜。
ですから、色々な角度や可能性をお話することが出来てしまうし、筋膜に対してアプローチをしていると最も古くから謳っているロルフィングの数少ない伝承者としては、現在出版されている医学書よりのことに書かれていることだけでは説明できないこともたくさんあります。
同時に「それって本当に筋膜なの?」という問いかけも忘れることなく大切にしています。
筋膜に対するアプローチはあくまでもツールである、という考え方
世の中にあるアプローチは全て素晴らしいものだと思います。だからこそ生み出され、今の残っているのだから。
ですから、僕が伝えたいことは最後の段落でお伝えしていることに凝縮されています。
最後になりましたが、筋膜はあくまでも身体の構成要素の1つにすぎず、また、筋膜へのアプローチがすべてを解決してくれるわけではないことは、覚えておいてください。もちろん、たった1回のアプローチで全てが改善されるものでもありません。自分の身体に気づくきっかけの1つとして、継続して取り入れていくことが大切です。
広い分野で内容が多岐に渡ってしまうお話で、インタビューの1時間はあっという間に過ぎ去ってしまいましたが、取材・構成を担当してくださり、こういった形で素敵な文章にしてくださった森永さん、ありがとうございました!
ぜひご購入のうえ、御覧ください!
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それではまた
森部高史