部活動についてもおもうこと〜元競技者として、元顧問として、ATCとして、ボディーワーカーとして〜

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森部高史

自分軸ライフクリエーター。株式会社Pono Life代表取締役。Kukua Body主宰。アメリカ在住時でATCとしてトップレベルアスリートのケアにあたる。数少ないロルフィング®の資格を持ち、クライアントの身体と心のバランスを整え人生に寄り添い、「先生」と呼ばれる治療家やセラピストを指導する立場にもある。その人柄と結果を導くセッションと講座には全国から参加する人が後を絶たない。

こんにちは、森部(@moribeimori)です。

 

今日はATCの顔でのエントリー。

以前Sports SafetySymposiumに参加した際にスピーカーの一人としていらしていた内田先生のツイートが目にはいった。

「部活」については自分も小学校の頃から参加していたし、大学時代も体育会に所属していた。

 

私学の教員として勤めていた時はバスケットボール経験者でもあり、若いし、ということで担当する顧問もおらず放置され、技術は未熟だけれどやる気のある子が数人いるような、ほぼ廃部状態だったバスケ部を受け持つことになった。

 

業務的にはいっぱいいっぱい。

週に17コマ、中1から高2までの授業を担当。

 

教科は英語でしたから、担当する科目もバラバラ。(英文法、リーディング、英会話、、、、)

2年目には担任にもなり、また色々とありました。

 

それに加えての部活動の顧問。

 

毎日始発で学校に行き、帰りは終電。

当然仕事が終わらないので家でも作業。

土日も当然ない。

 

通勤時間が勿体無いので、学校のそばに引っ越したのが運のつき。

いつまでもいれちゃうから帰れない、帰らない。

 

自分の出身校は弱小校ではありましたが、結果的にスポーツで育ててもらったようなところがあるから

 

「今度は自分が恩返しをする番だからやらねばならぬのだ!」

 

くらいに思っていました。

 

その活動の中で色々な「顧問」の方にお会いしました。

 

しかし自分自身も顧問として活動する中で感じた苦悩や葛藤がありました。

 

そして、教員を退職したのちにアメリカに渡りATCとしてスポーツ現場で選手の怪我の予防・応急処置・リハビリ・教育などを担当するようになり、また感じたこと。

 

そこからロルフィングというボディーワークを学んだことでさらにみえてきたことなどがあります。

 

ちょっと思うところがあったので以下のようにリプライをしました。

 

 

やはり僕の土台となっているのはATC。

 

いかに「安全に」・「そのポテンシャルを【長期的に】発揮できるか」を大切にします。

 

明らかな無理がたたって、大きな怪我をする子もたくさんみてきました。

 

毎日、過酷な練習をしていたらそれは怪我しますよね。

人間ですから。

機械だってそんなに酷使されたら壊れます。

 

すると内田先生からの返信とRT

アメリカからの一時帰国中に以下のようなことをクリニックのトレーナー活動の一環でバスケ部を見ている方から相談をされたことがあったので以下の投稿。

 

これは1日経った今もRTされ続けている。

 

この言葉だけが一人走りして欲しくないな、とは思う。

 

言葉だけで伝えられるものは限られているから。

 

でも多くの人が共感をしていて関心があるのだと思う。

誰のための部活であり、何のための部活か

考えてみて欲しいのは「部活ってなんのためにやっているのか」ということ。

 

勝つため?

勝つためだとしたら、それは何の為?

 

勝つことから学ぶことも沢山あります。

負けることから学ぶことも沢山あります。

 

真剣であればあるほど、その学びは大きいかもしれない。

 

でも真剣であるためには、練習時間の長さは比例するのでしょうか。

 

ある程度のところまではすると思います。

 

習熟していくためには、費やす時間が必要になってきます。

 

だからある程度の時間を費やすことは必要になってくる。

 

でも人間ってそんなに単純ではないから疲労もたまってくるし、集中力の問題も関わってくる。

 

いわゆる「やる気」も大きく関わってくる。

 

だから長時間=上手くなる、という単純な話ではないわけです。

 

根性論を聞く耳も持たずに否定するわけではありません。

 

ただ、大人は冷静に判断できる知識と知恵と頭脳をもちながら指導をしていく、ということはとても大切なことだと思います。

 

怪我については、最前線で見続けてきて、現在は違う形で過去の怪我に苦しまれている方々との時間を過ごすことが多いから以下のようなツイートをしました。

 

アスレティックトレーナーのような人がチームに関わると

 

「選手を甘やかす」

「選手が伸びない」

 

と危惧する方もいらっしゃいます。

 

中途半端な人であればそうでしょう。

 

しかし、プロとして活動をしている方たちであれば、そのようなことはありません。

 

選手を押すときは押します。

やらせるときは、やり切らせます。

 

そこにはどこまでは安全に行えるか、を常に考えているから。

 

 

とはいえ、怪我は起こります

競技をしているわけですから。

 

どんなに準備をしていても

どんなにケアやメンテナンスをしていても起こる時には起こってしまいます。

 

それはしょうがないこと。

でもそのリスクを抑えること。

 

それは結果的に競技力の向上につながります。

 

どんなに練習時間を多くしても、怪我をして仕まえば積み上げられるものはありません。

 

怪我をし、通常の練習に参加できないことで必ず起こる心理的なプロセスもあります。

 

そこを無視して

 

「やる気を出せ!」

 

というのは教える側にとっても、プレーする側にとっても非常に効率の悪いものだと思います。

経験者=専門家ではない、ということ

競技経験があるとそのことを知っているように思われる。

 

確かに、知らないかといわれたら知っているわけだけれど、競技経験があることと指導できることは大きく違います。

 

車は運転できるけど、車を作ることができる、というのが同じではないように。

 

とはいえ、経験者が顧問になることも非常に多い。

はっきりいって、その中で他の学校の顧問の先生たちとのおつきあいってすごく大変です。

 

それが競技未経験者であったらなおさらです。

「このスポーツのことを知らないくせに」という見方は自ずとされてしまいます。

 

また生徒からも

「他の部活の◯◯先生はそのスポーツやってたのに、うちのはやったことないのに顧問だもんなー」

なんて言われます。

 

保護者からも

「もっとこうしていただけませんかね!」という(ちょっと理不尽な)リクエストもたくさん飛んでくる。

 

これは本当にきつい。

 

頑張ってどうにか認められよう、生徒の力になろう

そう頑張る先生方もいらっしゃいます。

 

素晴らしいことだと思います。

 

自分も頑張りました。

でも身体と心が潰れました。

 

これが実質的に強要されているボランティアになってしまっていることが多い。

 

ただでさえ業務が多いなかで、時間的にもとられ、体力的にも精神的にも削られる。

 

金銭的な見返りもない。

 

これはなかなか正直大変です。

それではアスレティックトレーナーや外部指導者が全ての解決策か

じゃあ、外部指導者をいれたら、アスレティックトレーナーをいれたら万事解決か、といわれたらそんなに簡単なことではないと思います。

 

外部から学校に人をいれる、ということはとても気を使うことです。

他の生徒のこともありますから。

 

ある資格をもっていたらそれでいいのか、といわれたらそうではありません。

 

お金の問題も必ず出てきます。

 

これはアメリカでもそうです。

 

アメリカのATCの給料は高くありません、むしろ修士号を持っている人が多いなかで言えばかなり安いです。

僕はDivision Iの大学で働いていましたが、額面で言えば教師1年目の時と同じかそれ以下です。

(教師1年目の額面をきっちり覚えていないのであれですが)

 

そして長期労働はここでもありました。

 

一番ひどい時は朝の4時に仕事をしにいって、夜の11時に家に帰る日が何ヶ月も続くということもありました。

さすがにこれは高校とかではありませんが、そういう一面もありました、ということで。

雇用の採用基準と退職基準、どこが雇用するか

また雇用、ということになるとその採用基準もですが、職を離れてもらう時の基準も必要になります。

(ようするにクビにするとき)

 

どこが雇用をするか、ということによっても大きく違いがでてくるでしょう。

 

戦績がその基準になるのだとしたら、結果何も変わらないこともあり得ます。

 

下手したらもっと練習時間が長くなるかもしれない。

 

アメリカの大学では練習をして良い時期と時間数が厳しく管理されています。

 

その規定を破った大学にはペナルティーが科せられます。

 

だから結果的に1日の練習は2時間程度になります。

 

週の中に練習のない休みが必ずあります。

 

日本とアメリカは違うからアメリカの、しかも大学が全ての基準になるとはいわないけれど、大元が管理しているからこそ生まれていることもあります。

アスレティックトレーナーを名乗り活動をしている人

「自分たちはこれができるんだ!」

「こういう現場に我々が必要なんだ!」

 

ということをもっと伝えていく必要もあるでしょう。

 

同時に、自分たちが提供できることは何か、だけではなく

 

それをすることで

 

「どのようなメリットが生まれるのか」

 

を伝えていく必要もあると思います。

 

「部活」という現場で活動したい!と熱意あふれる人たちはいるけれど

ここができている人はほとんどいないように思います。

 

また、その中から対話を生み「相手側の意見をしっかりと聞く」ということも大切だと思います。

 

色々な問題もあるし、様々な意見もあると思います。

 

でもコミュニケーションは敵を叩きのめすための戦いではないはず。

 

アメリカで活動していた時、アスレティックトレーナーとしての僕の1日の一番初めの仕事は監督・コーチに話をしにいくこと。

そして1日の一番最後の仕事も監督・コーチと話をすること。

 

監督・コーチとは敵ではない。

同じチームに属する味方だから。

 

時には冗談を飛ばすし、真剣に話をするときはする。

時に感情的になられることもあるけれど、それはそれ。

 

その後しっかりと謝罪もあるし、このチームをどうしていくか、という共通の目標がある

何よりお互いプロだから尊重している。

 

その共有と共感を生み出すものがコミュニケーションなのだと思う。

 

熱意と情熱をもって関わり、知識も愛情ももって、生徒の成長や人生に大きな プラスを生み出している先生方もいらっしゃるのだから。

いろいろな立場で部活に関わってきたものとして

スポーツに関わってきたものとしては、スポーツの楽しさを子供達に知ってほしい。

勝ち負けも大切だけれど、勝ち負けだけが全てじゃない。

 

教員をして顧問をした経験がある者としては

やりがいもある。

でも休みや対価がきちんとして欲しい、とおもう。

 

アスレティックトレーナーとしては

限界に挑戦することは応援しながらも、やはり子供の安全面は守りたい。

役に立てることって必ずある。

 

NATA(National Athletic Trainers’ Association)の今年のスローガンは

We prepare, You perform.

 

ロルフィングを行うボディーワーカーとしては

もっと身体の扱い方や、身体の楽しさを部活以外の場面でも感じることができる場面を増やしていきたい。

それは生徒だけでなく、先生たちにとっても。

 

そうしたらまた少し違う視点で物事を捉えられることもあると思うから。

 

今回は運動部のことばかりになってしまったけれど(自分がそちらの畑出身だから)、文化部も似たようなことがあると思う。

 

最近、仕事で舞台や俳優、音楽家の方とご一緒する機会があるけれど、あの方達ほど動作教育や身体教育が大切であると感じている人たちっていらっしゃらないと思います。

 

今後、この流れがどういった方向に進むのか。

その中で自分ができることは何かを考えながら、身体の楽しさ、伝えていくことはいろいろな場でしていきたいな、と思います

 

冒頭で記したシンポジウムを開催されたSports Safety Japanのウェブサイトはこちら。

 

それではまた

森部高史


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